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「春風に導かれた芽吹き(ナコルル)」


北国にもようやく春のにおいがおとずれだしてきた。

荒々しい山に囲まれた村。コタン。

北国の少女ナコルルはそこに生まれ育った。

しきたりや文化はすべて口承伝統でおこなっているため、村では仲間達の結束が高い。

ナコルルもまたそういった暖かい人々の輪のなかで雪のように純粋な心を持ち続けていた。


ある日の昼前、ナコルルはちょっと遠くの山にお参りをして帰宅途中だった。

「…だめよ…ンンッ」

「大丈夫だよ。ここは村からだいぶ離れてる。だれも来ないって」

村の知り合いの若い男女が道の横の大木に抱き合っていた。

(こんなところで何してるんだろう…)

ナコルルは道から少し降りてながめながら不思議に思って小首をかしげた。

すると男性は突然、女性を抱きしめながら服の上から乳房を大きくもみしだきだした。

(わわっ、…やだ!この人たちいやらしいことしてるんだわ)

ナコルルは女性のあえぐ横顔を見てハッと気がついて、口を手のひらでふさいで頬を真っ赤にした。

「ン?」

男性のほうが何かに気がついたようにふりむいた。

ササッ…!

ナコルルは自分の姿が丸見えなのに気付いて、とっさに近くの木に隠れた。

「やだ…、なんでわたし隠れたんだろう…。これじゃますます出にくくなっちゃった」

バツの悪そうな表情でナコルルは少し後悔した。

男性は近くを見回したがなにも見つからなかったので、またすぐに女性とのまぐわいに戻った。

「うう…、どうしよう今さら出られないよぉ」

ナコルルはしょうがないので男女から見えないように木に隠れたまま背をおろし、両足を引き
よせて腕でだきしめた。

(終わるのを待つしかないか…)

ナコルルはしばらく待つことにした。

やがて男女の方から変な音がしてきた。

ジュプッ!ズプ! ジュプッ!ジュプッ!

「す、すごい音してる…」

ナコルルは興味がたまらなく湧いてきて木の影からのぞいてみることにした。

すごい音の主は女性だった。男性の肉棒に深々と貫かれた女性の肉壷は真っ赤にはれあがり、
粘液をとめどなくしたたらせていたのだ。

「これがすごい音の正体だったんだ…。でもどうしてあんなにたくさんお水がオシッコする
とこから出てるんだろう?」

ナコルルは男女のやりとりをのぞきながら自分の股間の尿道に手を持っていってみた。

「こんなところから出るものなのかなあ? …あ!…、うそ?わたしも…濡れてる」

ナコルルは驚いた。自分の股間もあの女性と同じく濡れていたのだ。

量はそんなに多くないが同じように粘液が出ていた。

ナコルルは好奇心に心を奪われて自分の股間をあちこちとまさぐり始めた。

「ンンッ!、んあ」

鋭く、ビリリっとくる場所に指が当たって思わずナコルルは声をあげた。

(ここなに?すごくビリッときた…)

ナコルルはおそるおそる、自分の指をさっきの場所に戻してみた。

ちょっと触ってみる。

ピクンッ!

ナコルルは腰を思わず跳ねた。

「ここ、なんか気持ちいい」

ナコルルはどうして女性があんな表情をするのか理解しかけてきた。

くちゅ、くちゅ、くちゅ、

何度もさっきのとがった場所を指で肉の皮とこねてみる。

そのたびに肩が震えて意識のなかにビリッとくるのがドキドキとして気持ちよかった。

立っているのがもどかしくなったナコルルは木を背にして寝そべった。

ナコルルは両手を使って自分の股間を愛撫していたが、こんどはさっきの女性がおこなっていた
ように乳房を自分の片手で触れてみた。

「固くなってる…。私の胸のさきっぽがすごく固くなってる…」

ナコルルは胸の周りに自分の指の背でをやさしく回しながらくすぐって、時おり指をさきっぽの
乳首に当ててみる。

「やん!ビクッときちゃう…。なんなのこれ?こんなの感じ始めて知った…」

クチュ、クチュ、クチュ、クチュン




突起の下の肉壷から粘液が出ていることにきがついたナコルルは自分の指を穴に差し込み、粘液を
ほじりだしていく。

「ここもすごく気持ちいい…」

やがてナコルルのあえぎ声が激しくなるにつれて、肉壷から白濁した本気汁が出始めてきた。

ぐちゅっ、ぐちゅっ、ぐちゅっ、ぐちゅっ、

本気汁と淫汁にまみれた指を自分の突起や乳首に塗り付けていくため、ナコルルの衣服は水っぽく
透けてしまっている。

「いやあ、だ、だめ、やめないと…、でも止まらないよお…」

自分の心とは裏腹にしきりに動いてしまう指がうらめしかった。

グッチュ、ジュプ、グッチュ、ジュプ、

「ああん、腰まで勝手にうごいちゃってる。すごいよお」

背後ではあいかわらず男女の交わりのはげしい音が続いている。

腰をおおきくグラインドさせて身悶えていたナコルルは自分の全身が熱くなって何かが集まって
くるような感覚がした。

ジュポッ!、ジュポッ!、ジュポッ!、ジュポんッ!

「いやん、何かが私のからだに集まってくるよ」

ジュポッ!、ジュポッ!、ジュポッ!、ジュポんッ!
ジュポッ!、ジュポッ!、ジュポッ!、ジュポんッ!

無意識に自分の乳房と肉壷をさらに激しく愛撫してしまうナコルル。

「……や、やだ。んんっ……いくっ!…いっっちゃうう」

ずっぴゅぅぅ、ちゅるるる

「…ああんんんん…!!」

ナコルルは大きくおしっこを失禁して果てた

「はあ、はあ、はあ、…」

始めての感覚にしばらく必死に息をすることしかできなかった。

やがて、呼吸も楽になったころ、意識を正常に戻したナコルルは乱した衣服を整えはじめた。

「もう…、こんな悪いことを。やってはいけないことを…」

ナコルルは紅潮がまだもどらない顔でくやしそうな表情でそうつぶやいた。

その後、木陰からそっと顔を出してみるともうあのふたりはいない。

「きっと、除き見なんて悪いことしたから天罰があたったんだわ。ごめんなさい」

そういうと、ナコルルは村へむかって元気に歩み始めた。


                                   −END−


文章/絵:都積せいや 2002/05/18