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アテナ&モリガン&触手

・小説: 桐生 様
・挿絵: 都積せいや

 (全3ページ)




 どうすれば私は、あの人みたいに綺麗になれるのかな。


 嫌味に聞こえてしまうかもしれないけれど、私はずっと可愛いとは言われてきた。
「アテナちゃん、可愛いよね」
「昨日のMステ見た?やっぱアテナは、可愛いよなあ」
「麻宮さんって可愛いから、俺なんかとは不釣合いかもしれないけれど・・・あの、付き合って下さい」
 様々なシチュエーションで、様々な相手に言われてきた。
 可愛い。
 そう言われるのは、嬉しい。
 でも、私はやはり、綺麗になりたかった。

 
 KOFに参加して初めの数年、私の衣装は地味だった。
 ううん。
 有体に言って、ださかったとさえ思う。
 中国奥地の田舎娘。
 垢抜けなさを、全身で表現していた。
 あれでアイドルを名乗っていた自分が、今では恥ずかしい。
 葬ってしまいたい過去だ。
 以来私は、綺麗になりたい一心で年々露出を増やし、色っぽくなるよう思案してきた。
 今年2001年は、肩出しのこの衣装。
 足元もロングブーツでセクシーに決めているつもり。
 でも、駄目。
 みんなが私にかけてくれる言葉は、昔と同じ。
「アテナちゃん、今年も可愛いね」
 だから私は、あの人に、モリガンさんにお願いしたの。
「私を綺麗にして下さい。何でもしますから」



 <1st DAY> 〜出会い〜


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